鳩山首相「北東アジアで緊張感漂う事象ある」(産経新聞)

【鳩山ぶら下がり】(13日夜)

 鳩山由紀夫首相は13日夜、安全保障政策に関して、「北東アジアにおいても、かなり緊張感が漂うような事象も出てきている。国民が安全保障を自らの問題、地域の問題として発想していただくのは大事なことだ」と述べた。首相官邸で記者団に答えた。

 ぶら下がり取材の詳報は以下の通り。

 【普天間移設】

 −−首相は今日、全国知事会の麻生渡会長に、沖縄の基地負担の軽減の協力を求めるため、今月中の知事会開催を要請したが、この知事会で、普天間基地の訓練を全国、特に九州に移転することを要請するのか。徳之島に500人規模のヘリ部隊を移転するという報道もあるが、徳之島、九州への移転をローテーションとして沖縄の負担軽減とする考えか

 「今日、麻生知事をお呼びをして、これは日本の安全保障と日米同盟の重要性の中で、日本の平和を守んなきゃいかんと、アジアの平和を守るというのは全国で知事の皆さん方にお願いをしたいということを申し上げたところでございます。これは普天間の問題も含めてでありますが、全国の皆さま方にこの問題に対してご関心を持っていただきたいという思いで、できるだけ早い時期に知事会の皆さま方にお運びを頂きたい。そういうことをお願いを申し上げたところでございます」

 「その中で徳之島の話が今、関連でお尋ねを頂きました。これは一説によると、徳之島の町議の方がそのようなお話を聞かれたようにうかがっておりますが、私は平野(博文官房)長官と徳之島の町議の皆さん、これは当然政府の考え方をお伝えしたわけでありますし、徳之島の町民の皆さんの思いも述べていただいたと思います。ただ、申し訳ありませんが、その内容について今、私の口から申し上げるのは控えさせてもらいます」

 −−首相は今朝、6月以降も移設先などとの交渉を続ける考えを示したが、「移設先の地元、アメリカ、連立与党すべての合意を得て、5月末までに決着させる」としてきた方針を断念したということか。「職を賭す」「命がけでやる」とまで言ってきた5月末決着を先送りするとしたら、政治的責任は免れないと思うがいかがか

 「うん。私は5月末に決着をするという考え方を変えているわけではありません。ただ、今の知事会の話も含めてでありますが、すべて5月で、すべてのことができあがったということにはなかなか難しいかもしれない。決着はしていただきたいと思っていますが、私の考え方は5月末決着を断念したわけでもありませんし、当然その方向で、まあ、やっていくところでございます。その中で、お尋ねで6月以降はどうするんですかということでありましたから、6月以降も当然、安全保障の問題は議論しなければなりませんから、議論することもあるでしょうということを申し上げました」

 【小沢一郎幹事長の政倫審出席】

 −−小沢幹事長が「政治とカネ」の問題で、衆院政治倫理審査会への出席と、東京地検特捜部の3度目の事情聴取に応じるという考えを示したが、これをもって説明責任を果たせると考えるか。このタイミングでの国民への説明は遅きに失したとは考えないか

 「私はこの問題は小沢幹事長ご自身が、例えば、さまざまな会合に出る、出ないというのはご自身が判断されるべきことだと思います。ただ、そのようなことをなさりながら、やはり国民の皆さま方にご理解を深めていただくことは大事だ。まあ、遅きに失したというよりも、大事なことは国民の皆さんの理解を深めていただくということでありますから、その意味での説明責任をこれからも果たしていただくことは大事なことではないかと思います」

 【マニフェストに消費税増税】

 −−きょうのマニフェスト企画委員会で、参院選マニフェスト(政権公約)に次期衆院選後の消費税増税を盛り込むことで合意したが、政府との協議はこれからだと思うが、あえて選挙に増税を掲げていこうという党の姿勢について、どのように考えるか

 「まあ、党の姿勢は党の姿勢であります。これから政府として議論する話でありまして、まだそのことに関して政府として考えをまとめているわけではありません」

 【首相の政倫審出席】

 −−政倫審に関連して、首相自身も昨年7月に政倫審出席を求められ、応じなかった。今回の小沢幹事長の対応と比較し、自身の対応を顧みて十分だったか。また今後、自身も同様に公の場で説明する考えはあるか

 「私はもう常に公の場で逃げも隠れもいたしませんで、何度も、あるいは何十回も答弁をいたしています。あるいは説明をしております。多くの方々から、さまざまな角度からのご質問をいただいて、自分なりに誠心誠意答えているつもりでございますし、その対応はこれからも続けてまいりたいと思っています」

 【普天間移設】

 −−普天間の問題で「安全保障政策という国の基本政策について、理解を深めてもらいたい」と知事会にも要請したが、今まで、そういう戦略をもう少し細かくきちっと国民の前に伝える作業が手薄だったのではないか

 「これからもそのことは努めてまいりたいと思いますが、これはご案内の通り、たとえば普天間の機能を移転をすると、あるいは移設をするということになれば、そしてその先の地域の方々に対してさまざまな憶測を呼ぶことになります。したがいまして、あまり、これを大っぴらにすぐに議論をするという類のものでもない。安全保障の観点から考えてみても、また、アメリカと交渉しなければならないことでもありますだけに、すべてを明らかに、公にして議論をすると、逆に結果としてうまく進まないということもあります」

 「したがいまして、私としては当然オープンでやらなければならないことも多々あると思いますが、たとえば移設先の問題など、必ずしもオープンにすることがすぐに望ましくないというテーマもあったということもご理解を願いたいと存じます」

 −−5月は努力しているし、撤回したわけではないと述べたが、なかなか厳しい状況になってきた中で、もう1回仕切り直して国民の前に安全保障政策全体を示して、その中で普天間問題を考えていく逆転の発想が必要なのではないか

 「うん。安全保障問題の重要性がある意味で普天間のことを全国民の皆さんが関心を持っていただくことによって浮上してきたと思っています。それはそれで大変意義のある話だとは思います。すなわち、今まで過剰に沖縄の皆さん方が負担をされてこられたと。果たしてこれでよいのかという思いを国民の皆さんが持ってくださってこられるようになったということは、大変、私は安全保障の観点からいえば、そして日米同盟を深化させるためにも、大事なことであったと思います」

 「加えて、今回、北東アジアにおいても、かなり緊張感が漂うような事象も出てきております。こういうときにですね、国民の皆さんが安全保障を自らの問題として、あるいは地域の問題として発想していただけると、いただくことは、私は大事なことだと思っています。その意味でも、やや、もっと早くやればという思いもおありかと思いますが、私としても知事の皆さま方から、初めて地域の皆さん方にご負担をお願いをするということをこれから真剣に取り組んでまいりたいと思っています」

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by 3p8lo3waox | 2010-05-19 18:09